冬近き
冬が能登を押し包むとき
逆らうことを知らぬ者どもは
風に這いつくばり
雪にうずくまり
ひたすらに春を待ちます
愚図で無力だけれども
したたかな者どもは
冬の次には必ず春がやって来ることを
知っているのですから
必ず来るものなら待つことができる
しかしあなたは
いつ来るとも知れぬ、いや
二度と来ぬかも知れぬ再会を
私にじっと待てと言うのですか