平和公園にて
平和公園を二人で歩いていた
同じところをぐるぐる廻っていることに
私の冷めた意識は嘲笑を浮かべていた
およそ何の意味ももたぬその逍遥に
ひょっとしたらこの子は
このさっぱりわけのわからぬ
へんてこな二十一才(にじゅういち)の娘は
まんざら私を嫌っていないのではなかろうか、
と考えていた
S48.11.03