プロローグのプロローグ
九月十日はおまえの誕生日
俺の命は俺のものではないから
これはやるわけにはゆかぬが
俺の持ってるものなら何でもあげよう
七月十四日は俺の誕生日
おまえから貰いたいものが
たった一つある
品物じゃない
手紙でもない
愛と称するしろものも
もう欲しくはない
失望をくれ!!
たかがこんな女であったかという
失望を
それさえ貰えたら 俺は
この悪夢のような恋から
逃れることができる
S48.07.11