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五月の或る休日



今日は日曜日

朝の九時から開園を待って

盛りのとっくに過ぎて無残な藤の下

そぼ降る小雨に濡れながら

花見酒ごっつう飲みまして

三時間もひっくりかえりゃ醒めまして

今更飲みなおす馬力も無し

昼寝のおかげで眠気も無し

どうした訳か鼻歌さえも出にくくて

ぼんやり壁を見つめています



手紙を出す宛てはたんとあるのです

電話だって色々と

でも今は気乗りしないのです

いったいどうしたことでしょう

生き方によっては人生虚しくないのです

虚しい人は自分が弱いだけ

これが二十四年の研究の成果です

寂しいわけはないのです




S48.05.13






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