当時正院に干場製材と言う工務店があり、だいぶ年下ですが芝浦工大の建築科を出て金沢の設計事務所で修行していた長男が帰ってきていました。 その長男とはほとんど面識がなかったのに、何を思ったのかσ(^_^)にパソコンを薦めたのです。 σ(^_^)はそのころダクトの展開が何とかならないかと考えていました。 ダクトの曲がりは通称エルボ(ほんとはElbow)と呼ぶのですが、鉄板で作るときは海老の腰のように何箇所かで折らないと作れません。 エルボの展開は毎度毎度原寸を書いて型紙を起こしていたのですが、モノは単純なサインカーブです。 角度と折る数を決めたら計算でも出せるはず。 東京でFORTRANを使って二次方程式の根を求めるプログラムを作れたのだから、書式がよく似た言語のBASICでもこのぐらいのプログラムなら作れるだろう、とまったく根拠のない自信を持ってパソコンを買うことに決めました。 |
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ダクトのエルボの例。 これは三節と呼ぶ。 節の数が多くなるほど滑らかになって中を流れる気体の圧力損失が減るのだが、作るのが大変なので妥協する。 曲げの角度が45度前後で一節から二節、90度だと二節〜五節ぐらいが普通。 曲がりの半径は中心線上でダクト径の1倍から1.5倍が普通。 曲がりの半径は大きいほど圧力損失が減るが、場所を食うし鉄工所が泣く。 |
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曲げる前の鉄板はこんな形。 どっちも一巻きすると同じ形になる。 曲線は単純なサインカーブ。 いまではNC制御の自動プラズマ切断機を使って型紙なしで切る。 |