直線上に配置

ランボーと無線機


.2004.02.17

テレビで「ランボー・怒りの脱出」を見たとき、最後のシーンでランボーが怒り狂ってコリンズの無線機を機関銃で打ち壊すシーンを見たような気がしてずっともったいないことをするもんだと思っていました。
たまたま、いろは書店の店頭でレンタルビデオ上がりの安売りテープの中に見つけたので買ってきて確認してみました。

まったくの思い違いでした。
ランボーが打ち壊したのは面白くもおかしくもない見知らぬ新型の通信設備でした。
コリンズらしき受信機はランボーが捕虜になって尋問する場面で北ベトナム軍の基地に置いてあったもので、ランボーが使っていたのは別の無線機でした。

しかしビデオではスローにしても一時停止にしてもぼやけて詳しい機種はわかりませんでした。
ただ、ダイヤル部分がコリンズの雰囲気を持っていていると感じていました。
しかし軍用無線機はラックに納められているのが標準で、ケースに入っていたところを見ると、ひょっとしたら軍用のR388ではなくアマチュア用の74A3か74A4かもしれないと新たな疑問が生じました。





そのまま長い間疑問が残ったままだったのですが、先日ビデオをパソコンでキャプチャーしてもう一度その辺りを見てすべてが判明しました。
ランボーが脅されて米軍基地と連絡を取るとき使っていたのは軍用のFMトランシーバ、RT67で、置物の受信機はR388の改良型でメカニカルフィルターが入ったタイプのR388Aでした。

RT67を使ってアメリカ軍の基地と交信するというシーンでしたが、残念ながら電源が接続されておらず、使える状態ではありませんでした。

尋問を受けているランボー。
二人の間に見える無線機は上がR388A。
なぜ無印R388ではないかというと中央のメインダイヤルの左、BFOピッチつまみの右側にかすかに文字らしきものが見える。
これはメカフィルの帯域表示に違いない。(えっへん)
ほ、欲すい・・・

下になっているのはGRC-7システム。
構成機器の頭数をせっかく揃えたのに、配置はでたらめ。
ランボーはRT67を操作して通信相手の基地局の周波数に合わせているつもりだろうが、これはプリセットのためのコントローラ。
周波数を調整するダイヤルは別のところにあるので、こんなもんいじってもしゃーない。
本来この位置にあるべきなのは電源装置で、左端に接続されていない電源コネクターが見えている。
したがってこの無線機は電源が入ってないので、そもそも交信などできるわけがない。
観客をなめんじゃねーぞ。

直線上に配置


自育不利人の たそがれ懐古録