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海彦山彦


.2004.02.22

生前、鍛冶屋でありながら半分漁師みたいだった親父は
引退したら鵜飼川の岸辺に家を建てるのが夢だと言っていました。
家のそばに船をつないでいつでもすぐに漁に出られるし、春は目の前でイサザが上るのです。


しかしそばで聞いていた山菜取り大好きのおふくろは鼻で笑って
「ふん。鵜飼なんてとんでもない。火宮に生まれりゃよかった。」
と反論していました。


火宮の山に栗林があって、たくさん栗拾いができた時代のことです。

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自育不利人の たそがれ懐古録