見合いです。 あんまり結婚する気はなかったので、かぐや姫の婿選びみたいに 「長女はいや、末っ子もだめ、当然一人っ子など論外。」 と難癖をつけ、どうせそんな娘はいないだろうと高をくくっておりました。 しかし何とか落ち着かせようとする親ならびに親戚縁者は厳しい条件をかいくぐって見つけてきました。 男一人女四人兄姉妹の三女がにょーぼです。 条件が揃っているのならやむをえん、と見合いの前におおよそ腹はくくっておりましたので一生我慢が出来るかどうかにしぼっておりました。 女性を見る目には自信があったので人となりはすぐわかりました。 外見は目がきれいだったので気にくわないところがあっても目だけ見てりゃ何とかなると瞬間に判断しました。 石橋を叩いても渡らないほど慎重な私は婚約しても指輪はやらず、一年以上経ってから全財産をはたいてアメリカ宝石学会の鑑定書付のダイヤを輸入、国内で指輪にしてにょーぼに贈りました。 当時の給料十二ヶ月分ぐらいでした。 |