釣り好きだった親父に道具を作ってもらい、おそらく餌もつけてもらって家の近くの桟橋で糸を垂らしてみたのでしょう。 たまたまウグイが一匹掛かったのでした。 それが自分ではずいぶん大物のような気がしてうれしくて釣り糸にぶら下げたまま家に走って帰って親父かおふくろに報告したと思います。 そのウグイが皿に乗って夕飯の食卓に出てきたのは覚えていますが、食べた記憶が定かではありません。 なんとなく食べたかな、と言う気もしますが、あの骨の多い魚を幼児が食べられたかははなはだ疑問です。 食べられるところだけ少し食べて、あとはおふくろが食べたのでしょう。 姉がウグイの骨を喉にたてて、医者に取ってもらう騒ぎになったことがあるそうですが、そのときのウグイかどうかはますます定かではありません。 |